羊と鋼の森
羊と鋼の森 / 宮下奈都
2月に文庫化されたばかりを購入。
ただただ、主人公の外村が”調律”に向き合う姿が真摯すぎて真面目すぎて…
3人の先輩たちも三者三様で良い人たち。物腰の柔らかい人もいれば、一見とっつきにくい人もいたりするけど、こんな人たちが会社の先輩だったらいいなぁと切実に思った(笑)
ピアノの音が、自然の中のいろんな音に聞こえてくる外村。
そもそも、自然豊かな北海道の田舎で育った彼の中にはそういう感覚があって、それをピアノの中に見つけた、、、
ピアノを聴いて初めて美しいものを見つけたわけじゃなくて、今までも知ってた美しいものをピアノを通じて再認識した感じ。
映画化で辻井伸行さんがエンディングを担当しているらしいから観たいな。
でも淡々とした静かな話だから、映画だとどうなるんだろう?
劇中曲も辻井さんでおなじみの曲があるからたのしみー。
食堂かたつむり
食堂かたつむり / 小川糸
また、そこにあった文庫本を拝借して読みました。
大学の時に映画みたな〜。内容詳しく覚えてなかったけど、不思議な雰囲気だったのは覚えてる。
倫子が熊さんと作っていく”食堂かたつむり”や、さまざまな食材を使って作る料理。
確かにこれは映像としてみたらかわいいだろうな〜と思うところがたくさんあった。
ちょっとファンタジーぽい文章なんだけど、ときどき棘のような言葉がいきなりでてきたりする。
恋人に捨てられて田舎に泣く泣く戻ってきたわりには、ちょうどよく空いてる家があり、手伝ってくれる人もいて、嫌っているおかんもお金を貸してくれ、着々といい感じの店ができてお客も来る。
そんなにうまくいくなら都会で充分やっていけるだろ。と思った(笑)
次は何を読もうかな?
武士道エイティーン
武士道エイティーン / 誉田哲也
シックスティーン、セブンティーンに続くシリーズ3作目。
物語の軸になっていた、香織と早苗の絆はもうまとまりきっていて、ほぼ進展なし(笑)
香織と早苗は、単なる友達というのともライバルというのともなんとなく違う関係性で、その点セブンティーンから出てきた黒岩は香織には完全にライバル、早苗にとっては友達って感じ。
2人だけじゃ描ききれなかった(のかわからないけど)ところが黒岩で補われてた。
エイティーンは、本編の合間合間に脇役が語り部になったサイドストーリーが4編入っている。
それが、初めは物語があっちゃこっちゃいってまとまりない感じがしたんだけど、ひとつひとつ読んでみると入り込んでしまう内容になっていて驚かされる!
逆に、本編より深いんじゃないか…?!
次作もあるけど、文庫本がまだ出てないのでこのシリーズは休憩に入りまーす