白と緑のスニーカー

日々のこと、旅行、手作り、映画、読書。

羊と鋼の森

羊と鋼の森 / 宮下奈都

 

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2月に文庫化されたばかりを購入。

ただただ、主人公の外村が”調律”に向き合う姿が真摯すぎて真面目すぎて…

3人の先輩たちも三者三様で良い人たち。物腰の柔らかい人もいれば、一見とっつきにくい人もいたりするけど、こんな人たちが会社の先輩だったらいいなぁと切実に思った(笑)

ピアノの音が、自然の中のいろんな音に聞こえてくる外村。

そもそも、自然豊かな北海道の田舎で育った彼の中にはそういう感覚があって、それをピアノの中に見つけた、、、

ピアノを聴いて初めて美しいものを見つけたわけじゃなくて、今までも知ってた美しいものをピアノを通じて再認識した感じ。

 

映画化で辻井伸行さんがエンディングを担当しているらしいから観たいな。

でも淡々とした静かな話だから、映画だとどうなるんだろう?

劇中曲も辻井さんでおなじみの曲があるからたのしみー。

ブルーベリー

ブルーベリー / 重松清

 

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読書しかしていないのか?まあそうですね。最近読書していると気分が落ち着いてきます(笑)

これは完全に装丁とタイトルの可愛さで手に取った一冊。

久しぶり重松清さん。

 

想像してみてもうまくイメージできない80年代の東京。

田舎から大学進学のために東京へ出てきた主人公は、著者なのかも。

短編集だけど、主人公がずっと出てきて、エッセイみたいな。

さわやかですがすがしい!

仙台に東武東上線、大船。

自分とも所縁のある場所がでてきて親近感。

ものすごい事件や驚きの結末もない。

やさしい気持ちで読み終われるので、モヤモヤしてる人におすすめ(笑)

農ガール、農ライフ

農ガール、農ライフ / 垣谷美雨

 

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最近見ているある方の読書の感想ブログで発見して気になって読んだ一冊。

東京で職を失くし、恋人にも捨てられ、行き場をなくして農業の世界へ。

 

想像してたほど〝農ライフ〟は描かれてないなー。軌道に乗っていよいよこれから本格的な〝農ライフ〟が始まる!ってところで終わっちゃう。

野菜を作る大変さはもちろんあるけど、「何処の馬の骨かもわからない奴」が農地を借りる難しさだったり、一般的に家業として行われてる農業は結婚というキーワードからも切り離せない問題でもあったり…

なるほどな、と思う点が多かった。

豆の上で眠る

豆の上で眠る / 湊かなえ

 

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何気に初湊かなえさん。

著者の中でも、もっと王道どころから読めばよかったかなー。

そしてミステリー(?)も久しぶり。

先を深く予想せずに読む派だけど、だいたいこんな感じかなーってわかってくる。

で、本当にそうなって、え、で??ってなる。

だけど、主人公結衣子でさえ、いちばん求めてたのは真実がどうかって事よりも、「本物って何?」って事。

読者にもそう投げかけられて終了するけど、わからなすぎる。

食堂かたつむり

食堂かたつむり / 小川糸

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また、そこにあった文庫本を拝借して読みました。

 

大学の時に映画みたな〜。内容詳しく覚えてなかったけど、不思議な雰囲気だったのは覚えてる。

倫子が熊さんと作っていく”食堂かたつむり”や、さまざまな食材を使って作る料理。
確かにこれは映像としてみたらかわいいだろうな〜と思うところがたくさんあった。

 

ちょっとファンタジーぽい文章なんだけど、ときどき棘のような言葉がいきなりでてきたりする。

 

恋人に捨てられて田舎に泣く泣く戻ってきたわりには、ちょうどよく空いてる家があり、手伝ってくれる人もいて、嫌っているおかんもお金を貸してくれ、着々といい感じの店ができてお客も来る。

そんなにうまくいくなら都会で充分やっていけるだろ。と思った(笑)

 

 

 

 

次は何を読もうかな?

絶対泣かない

絶対泣かない / 山本文緒

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読みたいと思って選んだわけじゃなく、そこに本があったからちょいと拝借して読んだんだけど、、

おもしろかった!!

山本文緒さん。

わたしが好きなタイプの文章だ〜。

 

10〜15ページのすごく短いストーリーが15個。

それぞれがいろんな職種に就いて働いている女性が主人公。

職業だけじゃなく、エピソードもそれぞれ個性的で、話の終わり方も前向きになって終わったり、そのままモヤモヤしつつ終わったり、色々あっておもしろい。

 

山本文緒さん、もっと読んでみよ。

武士道エイティーン

武士道エイティーン / 誉田哲也

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シックスティーン、セブンティーンに続くシリーズ3作目。

物語の軸になっていた、香織と早苗の絆はもうまとまりきっていて、ほぼ進展なし(笑)

香織と早苗は、単なる友達というのともライバルというのともなんとなく違う関係性で、その点セブンティーンから出てきた黒岩は香織には完全にライバル、早苗にとっては友達って感じ。

2人だけじゃ描ききれなかった(のかわからないけど)ところが黒岩で補われてた。

 

エイティーンは、本編の合間合間に脇役が語り部になったサイドストーリーが4編入っている。

それが、初めは物語があっちゃこっちゃいってまとまりない感じがしたんだけど、ひとつひとつ読んでみると入り込んでしまう内容になっていて驚かされる!

逆に、本編より深いんじゃないか…?!

 

 

次作もあるけど、文庫本がまだ出てないのでこのシリーズは休憩に入りまーす